【笑顔がお花畑】斎藤千歳ソフィーエピソードvol.1

管理人

斎藤千歳ソフィー

shape of heart
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目次

斎藤千歳ソフィーさんのエピソード集です(読みたいタイトルをクリックしてください)

2004年8月17日

三つ子の魂百まで

斎藤千歳ソフィー
(幼少期)

斎藤千歳ソフィーの性格はお父さん似だ。

11歳で日本に来るまでは、お父さんの母国であるフランスにいたが、千歳はお父さんが大好きで、いつもお父さんのそばにいた。

フランスでは、子供の教育や遊びの一環として、KAPLA(カプラ)の積み木が広く利用されている。

千歳も3歳から5歳にかけてよく遊んでいたが、少し他の子とは違う独特のやり方をしていた。

例えば、積み木が崩れた時。

初めは周りの子の真似をして、バーンと投げ飛ばしたり蹴ったりして笑っていた。
しかし父親に優しく制されるため、残ったところから始めることになる。

大好きな父親の指示だ。再び嬉しそうに積んでいく。
そしてまた崩れる。

動物的な本能なのかどうしても咄嗟に積み木を壊そうとしてしまう。
しかしまた父親に優しく制され、積んでいくように促される。

千歳はまた1から積んでいく。

それをひたすら繰り返した。
何度も何度も何度も…。

まだまだ子供だ。
上手く積めないと明らかに感情的な顔を見せた。

しかし、父親の優しい笑顔を見つめているうちに、怒り顔も泣き顔もいつもの笑顔に戻った。
そしてまた1から積み上げていく。

母親はそれを見ているだけでも根負けして、完全に二人だけの世界に任せるようになった。

おそらくこの経験が、千歳の粘り強い性格の基盤になっているのだろう。

千歳は、その笑顔に注目されがちだが、「キレない」し「ヤケにならない」性格こそが斎藤千歳ソフィーたらんとするのだった。

斎藤千歳

誰しも、日常生活の中では様々な場面でキレさせようと罠がしかけられているものだ。

それでも千歳は決してキレない。

7歳の時、母親の母国である日本に、親子3人で旅行に行った時のことだ。

有名な「お好み焼き」という食べ物がある店に行こうとしたのだが、母親の記憶違いか、そこに店はなかった。
疲れた足を引きずり、思い当たるもう一軒の店に行ったが、そこにも店は見当たらなかった。

キレたのは母親だった。

「もういいっ! もうどこでもいいわよっ!」

そこを千歳が「大丈夫、大丈夫だから…」となだめた。

父親は周りの人に尋ねて、その店が移転したとの情報を得た。

そこからは、泣き出しそうになっている母親を励ましながら、20分かけて目的の店までたどり着いたのだった。

千歳の「キレない」し「ヤケにもならない」性格。
それは今でも継続している。

やはり「三つ子の魂は百まで」なのかもしれない。

人からは「頑固だね」とか「無理してて不自然」と言われることもあるが、別に意地になっているわけではない。

積み木は崩れるものだ。だからまた淡々と積み上げていく。

それだけのことだった。

それに…
大好きな父親もそうなのだから、治すつもりもなかった。

-f i n-

高見宗太郎

人が潜在的に持つタナトス欲求を見事に昇華させています。ただ…、にわかには信じ難い話です…

長谷川光

子育て経験者から言わせて頂くと、これは限りなく不可能に近いわ

白金春香

とてつもない時間と労力と二人の絆が求められます。ただただお父様に敬意を表します


garder le sourire(笑顔を保ちましょう)

2017年4月1日

当時の日記より

今日は母親から受け継いだ、新生「Bサイン」開店の日です。

色々と準備はしてきましたが、さすがに緊張します。

ですから今日も、父から教わったおまじないを唱えましょう

笑顔には、あなたと私を元気にする力があります。

笑顔は、あなたと私を幸せにしてくれます。

笑顔が、あなたと私を勇気づけます。

笑顔こそ、あなたと私の愛の象徴です。

garder le sourire! 私は、今日も笑顔を保ちましょう。

笑顔とは、私達に与えられた唯一無二の魔法なのです。

ふーーっ。心が落ち着いてきました。

本当に良かった。この世界に笑顔の魔法が存在してくれて

-f i n-

白金春香

笑顔は万国共通の魔法ですよね

泉獅子王丸

ふむ、確かにこの魔法を使わない手はないか…

星野彩美

っと、険しい顔しとるやないかーぃ!

高見宗太郎

笑顔と言えば千歳さん。笑顔こそ千歳さんのトレードマークですものね


第4回ネッキャンミーティング

2022年8月1日

当時の日記より


今日のネッキャンミーティングは7人。
内、新メンバー2人が参加されました。

ところが私の進め方がまずいせいで、早々にトラブルが…。

斎藤千歳

「おい獅子王丸、何でこいつはさっきから俺に突っかかってくるんだ?」

新メンバーの津雲大輔さんが声を荒げました。
声も体も大きくて迫力のある方です。

「こいつ? こいつじゃなくて伊藤明日香ですが」

冷静という響き以上に冷たい声を出したのは、やはり初参加である伊藤明日香さんです。
部屋に入ってからずーーっと険しい顔で、まだ一度も姿勢と表情を崩していません。

津雲大輔VS伊藤明日香

困った顔をせざるを得ないのが泉獅子王丸さんです。

「大輔、伊藤は色々と聞きたいことがあるだけなんだ。気を悪くしないでくれ」

皮肉なことに、2人をここへ誘ったのが獅子王丸さんだったのです。

私は、あえてゆっくりとした口調で話し出すことにしました。

「お二人は今日が初対面だったんですねー。やっぱり初めは色々と嚙み合わないところもありますよねー」

「あ? 今日で最後かもしれねぇけどな」

津雲さんが言い終えるや否や、伊藤さんが追い討ちをかけます。

「私の質問に答えられないから逃げるというわけですか?」

「まぁまぁ」

慌てて声をかけたのは神楽坂美咲さんでした。

神楽坂美咲

「伊藤さんも落ち着いてはいかがでしょう。もう少し周りを見て頂けると…って…あれ?」

美咲さんは周りを見渡してから私に尋ねました。

「彩美がいないわね?」

「あ、トイレに行かれていますが、ちょっと長いですね」

私が答えた直後に彩美さんが戻ってきましたが、皆はそれどころではありません。

私も彩美さんが少し離れた席に座るところまでを見ただけでした。

ネットキャンバスミーティング

【ん?】

私は、もう一度彩美さんのほうを向かざるを得ませんでした。

何か変な音が聞こえてくるのです。

どうやら携帯を見て俯いている彩美さんが、歌い始めているようでした。

メチャクチャな曲調と歌詞としか思えないので、おそらく即興のオリジナルなのでしょう。

斎藤千歳

絶妙なのは、ギリギリ届いてくる音量です。

だからこそ皆がそれぞれの耳に意識を集中してしまい、思いもかけない静寂が生まれたのです。

仮に、日本語だとしたら…、私にはこう聞こえました。

「床屋ーからーシューティングスター♪ たまたまの運命に導かれー♬ あー愛してるー地底人ー♪」

否定したいのですが、そうとしか聞き取れません。

皆にも同じような単語が耳に届いたのでしょう。

全員が一斉に驚きの目を向けました。

ネットキャンバス会議

【うっ!】

今度は目も疑わざるを得ません。

トイレからなかなか帰ってこなかった理由はこれですか…。

そしてここからは…、もう耐えるしかありません。

顔を上げた彩美さんには、念入りにメイクが施されていました。

【くーっ…】

海苔のように黒々と、ゴ〇ゴ13より太く描かれた眉。それがしっかりと真ん中でつながっているのですぅー!

星野彩美

【くっ……。がんばれ私!】

【でも…、こんな美人さんが変顔メイクの澄まし顔で、訳の分からない歌詞をひどいメロディで口ずさんでいるなんてーw】

神楽坂さんは彩美さんのこういう所が大好きなので、すでに笑いが漏れ出しています。

私も耐えるのは限界なのですが、問題の2人の反応が気になります。

「ガハハ! おもしろい姉ちゃんがいるじゃねーか!」

津雲さんが誰よりも大きな声で笑い出しました。

果たして伊藤さんは?

「すみません星野さん。気を遣って頂いて。確かに私は熱くなって、周りが見えていませんでしたね…」

伊藤さんの口元は苦笑いでしたが、笑いは笑いです。

初めて伊藤さんの表情を崩すことができました!

私もここで安心して笑うことができ、場の空気は一気に和らぎました。

津雲大輔VS伊藤明日香

私は笑いながらも、彩美さんに頭の下がる思いで一杯でした。

きっと恥ずかしいでしょうに、どうしてここまで皆のためにピエロになれるのでしょうか?

仮に、彩美さんがいなければ…いや、想像するだけでも恐ろしいことです。

少なくとも私の力では、あの場を鎮めることは無理でした。

獅子王丸さんは、こういった解決方法を見るのが初めてだったのでしょう。

奇跡を目の当たりにしたかのように唖然としていました。

私と神楽坂さんは、似たようなパターンを何度か見ていますが、毎回、感動を覚えます。

誰も真似できない。

笑いの力を借りた彩美さんだけの解決方法です。

星野彩美

その後、ミーティングは無事に再開されました。

危機を乗り越えた後の、この一体感は何でしょう?

全員が、まるで旧知の仲のように議題に踏み込んでいきました。

もちろん異なる意見がぶつかることはありましたが、あくまで建設的にです。

あの2人も含めてギスギスした空気になることは、一度もありませんでした。

ただ途中、メンバーが吹き出してしまう場面が繰り返し起きて、そこだけは困りました。

進行役として、ミーティングの妨げになると判断せざるを得なくなったのです。

私は、真剣にプレゼンをしている彩美さんの声を遮りました。

斎藤千歳

「すみません、彩美さん!」

少し驚いた表情で、私を真っすぐに見つめてくる彩美さんに、心を鬼にして命じました。

「やっぱりその眉毛、落としてきてもらっていいですか? ププッw」

-f i n-

佐々木拓海

店長、お疲れさまでした! 僕も昔の恩人に会えて嬉しかったです!

神足悠香

何度かお店にまで大きな笑い声が聞こえてきましたけど、そういうことだったんですね

毛利悠介

彩美さんって面白い人だったんですか。これは嬉しい誤算です。次回、会うのが楽しみになりました!


2023年6月9日

本日は定休日


今日はBサインの定休日です。

それでも私はいつもの習慣で、目覚めたのはいつもの5時でした。

気持ちのいい朝です。

太陽はまだ登り切っていませんが、暑くも寒くもなく、空気は澄み切っています。

何でもできそうな気がします。

斎藤千歳ソフィ

予定はありませんが、この時刻から誰かを誘っても迷惑でしょう。

せっかくなので1人でドライブをすることにしました。

首都高速から東関東自動車道へ。

時間はたっぷりあります。コーヒーでも飲みながら、のんびり行きましょう。

斎藤千歳ソフィ

2時間かけて着いたのは、久しぶりの青い海です。

時間が早いせいか、誰もいない大自然の風景が私を迎えてくれました。

車を降りると、白い砂浜が見渡す限り広がっています。

まずは裸足になり、波打ち際をゆっくり歩きました。

時々、海水が勢いよく足首にかかると、その冷たさに目が覚める思いがします。

斎藤千歳

波は穏やかなのに、海の巨大なエネルギーを感じずにはいられません。

これだけの水の量を一気に動かす力。人にはとても無理な話です。

聞こえてくるのは波の音だけです。

まるで海と私以外の世界は遮断されているかのようです。

なんて贅沢な独り占めでしょう。

打ち寄せた波は、白い泡を立てた直後に儚く消えていきます。

私の足跡も同様に、作り出しては消えていく行程を繰り返します。

斎藤千歳ソフィ

しばらく歩いていくと、座れそうな岩が見えてきました。

まるで朧月夜に人魚が腰かけていそうな、白くて美しい岩です。

岩にたどり着いて手を置くと、光り輝く海を眺めました。

目一杯の視野でも全貌を捉え切れない広大な水平線です。

空も負けじとどこまでも青く、雲は背伸びをするように高く、太陽は下界の全てを照らしています。

斎藤千歳

「ふぅー-」

私は息を大きく吐きました。まさに大自然に抱かれている感覚です。

時の流れが遅くなり、心が何にも囚われていないのが分かります。

呼吸と脈拍は、ゆっくり静かになっていき、目覚めているのに半分夢の中にいるような不思議な感覚に陥りました。

斎藤千歳ソフィ

私はその後もしばらく海辺で過ごし、大自然と戯れました。

心身は次第に活動的かつ力強さを増してきています。

初めは癒されていたはずだったのですが、次第にエネルギーに変換され、元気が蓄積されていくのを感じていました。

自分でも気付かぬうちに、波の音で心の平穏をもらい、太陽の温かさで優しい気持ちをもらい、空の高さから希望とやる気をもらったのかもしれませんね。

斎藤千歳

帰る際には、何組かの家族連れの姿も見かけて、気持ちのいい挨拶を交わしました。

パワーを頂いた人間とは不思議なものです。この場所に名残惜しい気持ちはなく、むしろ早く帰りたい感覚さえありました。

明日からまた、Bサインとネットキャンバスの日々が始まります。

私はまたそれを目一杯楽しんでいきたい気持ちに溢れていたのです。

-f i n-

プーア

ふぅあー!僕ものんびり休日を楽しんだ気分になったぷぅ

星野彩美

チトッちゃーん! 今度は何時だろうと、必ず私に電話してねーっ!

みんな

僕もっ!私もっ!

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