【カウンセラーになるために生まれてきた男】高見宗太郎エピソードvol.1

メンタルヘルス担当

高見宗太郎

shape of heart
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目次

高見宗太郎さんのエピソード集です(読みたいタイトルをクリックしてください)

1982年8月18日

宗太郎の再スタート

登場人物

高見宗太郎
(19歳~)

高見宗太郎

高見宗太郎は、19歳になった次の日に大学を休学した。

そして寝食以外の空いた時間をバイトに費やし、ガンガン旅の資金を稼いだ。
もちろん両親には内緒だった。

迎えた1982年8月18日。

いよいよ宗太郎の1人旅が九州から始まった。
傍から見れば、好き勝手な放浪の旅にしか見えないだろう。

ただ、宗太郎は、精神的に切羽詰まっていたのだ。

【自分は一体何者なのか?】

【これから何をすべきなのか?】

それが分からず、何も手につかなくなったのだ。
そう。言わばこれは、大人になる直前の「人生の意味を探す旅」だった。

高見宗太郎

「あなたの人生の意味は何ですか?」

宗太郎はたくさんの人に問いかけた。

宮崎、福岡、広島、兵庫、滋賀、長野、栃木…。
どこを巡っても、しっくりくる答えは聞けず、頭の霧は晴れなかった。

県民性の違いはあれど、皆、そこまで悩んでいるようには見えなかった。

「意味など必要ない。ただ生きているだけで素晴らしいのだ」

そんな声も多く聞いた。

確かにそれも正論だった。
意味がなければ生きるエネルギーが湧かない自分のほうが異常なのかもしれない。

宗太郎は、旅の意義さえ分からなくなり、夏台風と併せて迷走しながら北上を続けた。

最終的なゴールとなった岩手県へ上陸したのは、11月中旬のことだった。

台風

ここは岩手県、盛岡競馬場。

宗太郎は、旅の資金作りのために競馬場へ来ているわけではなかった。

考えすぎて頭がパンクしそうになった時、ギャンブルが救いになることを学習していたからだった。
大切なお金を賭ける行為。
その際に出る本能的なアドレナリンが、一時の「うつ気分」を解消してくれ、生きる活力をもらえるからだった。

第2レースが終了したばかりの場内には、歓声でも溜息でもない微妙な空気が漂っていた。

この空気は全国共通だったので、よく分かる。
圧倒的な1番人気の逃げ馬が、3着に逃げ残ったのだ。

勝ってはいないが、馬券的に最低限の仕事はしている。
単勝馬券は外しても複勝馬券は取っている。馬連は当たっていないがワイド馬券なら的中だ。

そんな誉めも罵倒もできない絶妙な着順なのだった。

競馬場

「ちょいと」

宗太郎は、背後から見知らぬ老人に声をかけられた。

「お兄さんはこのレース、どのような馬券を買われたのかね?」

無視したかったが、ギャンブル場としては、完全にドレスコードを間違えている紺のブレザーとグレーのスラックスがどうしても気になる。
そしてつい答えてしまった。

「えっと、1番人気のスットコサンダーの単勝に9千円、複勝に9万1千円ですが、あなたは?」

老人は、快活な声を出して笑った。

「オホホ、やはりワシの目に狂いはなかったの。10万円を使って100円を取りにいくとは、とんでもない下手くそじゃ!」

「はぁ?」

「あぁ、ワシは買わんよ。人間を見に来ているだけじゃからの」

「はぁ…」

これが後の恩人となる天川玄作とのファースト・コンタクトだった。

この会話から始まったドタバタがきっかけで、5ヶ月後には天川が教鞭をとる大学に編入したのだった。

しかも、昔から軽蔑していた心理学部へ。

天川玄作

なぜ岩手の競馬場という特殊な場所で、宗太郎の「自分探しの旅」が終了したのか?

答えはシンプルだ。
天川玄作が、宗太郎の疑問に全て答えてくれたからだった。

最後の決め手となったのが、この言葉だ。

「人生に意味などない。自ら意味を作り出していくのが人生なのだ」

オーストリアの精神分析学者、アルフレッド・アドラーの言葉…らしい。
…が、宗太郎には、誰の言葉かは関係なかった。

この言葉を頭の中で3回繰り返した時、全ての霧が晴れたからだ。

高見宗太郎

天川は、驚くほど博学で、質問に回答するだけでなく、捕捉説明もしてくれた。

例えば、真面目な人が陥りやすい罠や「いい人」ほど損をしてしまう仕組みなど。

後から気付いたのだが、これはすでに天川によるカウンセリングだった。
宗太郎にとっては、目から鱗がボタボタ落ちまくる体験だったが、天川に心酔したのは間違いない。

だからこそ、将来への思いを強くしたのだった。

【今後、俺が頼るべきは心理学!】

心理学

敬愛する天川から教えを受けた大学生活。

それはまさに、光陰矢の如しだった。

心理学の基礎もカウンセラーとしての土台も天川に叩きこまれたが、宗太郎にとっては全てが新鮮で、自分の心も満たされるものだった。

理系の頃は、エセ科学とバカにしていた心理学やカウンセリングにも、いくつもの流派があることを知った。
それはつまり、多くの人達が真剣に取り組んでいる証明にもなる。

哲学的で教育的でもある「天川のやり方」は、実はやや異端だった。

宗太郎がそれに気付くのは、大学を卒業してからなのだが、今の宗太郎にドンピシャだったのは幸運だった。

逆に、カウンセリング協会会長である東雲陽光の書籍や論文は、王道であるにも関わらず、何度目を通してもしっくりこなかった。

いずれにせよ、宗教も哲学も占いも合わなかった宗太郎を救ってくれたのが心理学。
それがとてもありがたかった。

高見宗太郎

1992年。

すでに宗太郎が大学を卒業し、カウンセリング活動を始めて5年が経っていた。

自分で上手いとは思わなかったが、せめて最大限の誠意を携えてクライエントと向き合うことを心掛けてきた。

ちなみに周りからは「モノ言うカウンセラー」として、いい評価も悪い評価も受けていた。
やはり天川の弟子ということもあり、王道からは少し外れていたのだ。

8月2日。

卒業後も、毎年、顔を出している天川ゼミ合宿。

そこへ今年は、妻となった彩子を連れて参加した。

彩子も同じ大学の心理学部卒。
別のゼミ所属だが、天川とも古い付き合いとなっている。

天川は、宗太郎を見るなり愚痴をこぼした。

「お前の悪評はどうにかならんものか? 世間では完全にヒール扱いじゃぞ」

「世間からというより石川慶之からですよね。あいつは昔から俺を目の敵にしているんです」

彩子がやんわり助け舟を出してくれた。

「石川さんは、協会長である東雲さんの愛弟子ですからね。どうしても向こうが正論になりがちですよね…」

彩子

天川は首をゆっくり横に振った。

「そうじゃが、先日は協会から直接、嫌味を言われたわい。天川さんはカリスマ・カウンセラーを量産するつもりですか?とな」

ここまで大人しく聞いていた、ゼミ生の鈴原香織が口を開いた。

「わお、カリスマ? いいじゃないですか。私も先輩に続きまーす!」

彩子が優しく微笑んだ。
「いい? 香織さん。カウンセラーにカリスマ性は不要なのよ。カウンセラーはクライアントと同じ目線で進んだり、下から支える存在だから」

「はぅ…」

「対してカリスマは、リーダーみたいに上から引っ張りあげる人のための言葉だから…」

「ハイっ!分かりました!」
香織が勢いよく右手を挙げた。
「つまり『勘違いするな、調子に乗るな、このボケ野郎っ!』って意味ですね!」

「最後のボケは余計だろ」
いつもの香織節に宗太郎は苦笑した。

「おー先輩、これがホントのボケ突っ込みてすかー」

「いや違うから…」
宗太郎と彩子が同時に突っ込んだ。

香織のこの屈託のない明るさが、悩み多き心理畑の人間達にとっては癒しでもあった。

女子

1994年10月18日。

K島グランドホテル。

天川玄作のこれまでの功績に対して文部科学省から賞が贈られた。
今日は、そのお祝いの席だった。

宗太郎をはじめ、心理学関係者が大勢見守る中、天川が淡々と言葉を続けた。

そして、スピーチも後半に入った頃だった。

「私は初めて、今回の勲章を誇ろうと思います。これまで皆さんと作り上げてきた栄光を受け入れようと思います。自分を誉めてあげようと思います」

確かに天川らしくない言葉だと思っていた。
が、突然、並んで聞いていた妻の彩子が泣き出したことに驚いた。

「え? 彩子どうしたの?」

「先生が、今、過去の栄光にすがるって…」

「うん、だから?」

「だから? もう先へは進まないということでしょ…」

「なるほど。つまり?」

「あなた本当に分からない人ね。カウンセラーとして大丈夫? このスピーチは先生の引退宣言に変わったのよ!」

天川玄作

天川の授賞式が終わると会場は懇談会へと移行した。

和やかな中にも天川の引退を察する人間も多くいて、どこかしんみりともしていた。

宗太郎も動揺を抑えきれないまま、方々へお礼の挨拶回りを続けていた。
そして次は、協会長である東雲陽光と懐刀の石川慶之の番だった

「東雲先生、本日はご足労ありがとうございます」

宗太郎が頭を下げると、隣の石川が皮肉混じりの口を開いた。

「高見先生から挨拶とは珍しいですね」

「そんなことはないでしょう」

宗太郎は苦笑した。学会でも石川から誉められたことは一度もない。

「石川先生、私は東雲先生も天川先生も大変尊敬していますので…」

すると意外にも東雲が口を動かした。

「それは少し問題発言だな。間違えないでくれたまえ。天川玄作を一番尊敬しているのは私だよ」

「はぃ?」

宗太郎は驚きを隠せなかった。
「それにしては、メディアでも学術誌でも、ずーっと否定されていたようでしたが…」

「ふむ。君にはそう見えていたか…。高見君、テーゼを否定することを何と言う?」

「アンチテーゼです」

「では、そのアンチテーゼを繰り返した先には何が生まれる?」

「争いや戦争ですか?」

「最も愚かにやればな。建設的に進めていけばどうなる?」

「…」

答えられない宗太郎を見かねたのか、石川が口を挟んできた。

「ふぅ…。ジンテーゼですね」

石川

ジンテーゼ…」

宗太郎にとっては聞き慣れない言葉だったが、東雲は満足そうに頷いた。

「まぁそういうことだ。同意からは安らぎに似た安心感が生まれる。しかし、それでは大きな進歩、発見は望めないのだ」

「つまり、天川先生と会長は、アンチテーゼをキャッチボールする厳しい関係だったのですか?」

「日本はカウンセリングの分野において後れをとっている。のんびり仲良くというわけにはいかなかったという話さ」

「天川先生はこのことを?」

「今から20年前、私から天川に提案して、彼も快くその役割を引き受けてくれたよ」

「では、お二人の仲は?」

「君も話が分からない男だね。嫌い合っているわけがないじゃないか。学生時代からの親友だよ。そして今日まで、ずっと戦友でもあった…」

いつしか東雲は優しい眼差しに変わっていた。

天川玄作

宗太郎は、このパーティで、様々なことに気付かされた。
いや、これほど自分の能力の低さを痛感したことはなかった。

【俺は玄作先生にずっと甘えていたのか…】

天川の秘蔵っ子ともてはやされることに胡坐をかき続け…。

そして師匠が引退するとなって、初めて自分に危機感が生まれた。

今のままでは石川にライバルとさえ思われない。
ましてや天川玄作の後継者など…。

【このままではいけない…】

危機感は焦燥感に変わっていた。
今すぐにでも何かをしたい衝動だった。

気付けは宗太郎は、東雲に対して下げられるだけ深く頭を垂れていた
これまでの東雲に対する自分の器の小ささを恥じる意味合いもあったかもしれない。

【今の俺がすべきなのは…】

「東雲先生。不躾ではありますが、お願いがあります」

宗太郎は、昨日までの自分には想像できない言葉を口に出した。

「どうか私にスーパーヴィジョンをして頂けないでしょうか?」

石川の、驚愕と嫉妬と恐怖にいりくんだ表情は…、ひとまず放置しよう。

そう。この日から、本当の意味でのプロカウンセラー「高見宗太郎」が再スタートするのだった。

-fin-

出雲美紀

そうですよね。高見先生も最初から「分かる男」ではなかったわけですよね

渡辺皇海

長老にもこんな若い頃があったんですね。これは貴重なお話でした

長谷川光

分かり難い心理学用語も解説して頂けて、大変ありがたいです



好きだけで結婚してしまったら、嫌いで別れてしまうのではないですか?

2015年4月12日

当時の日記より


私は、好きだから妻に「結婚してください」とプロポーズしたわけではありません。
好きになったのはプロポーズしてからだったのです。

当時は誰とも結婚する気はありませんでしたし、当時の妻も単なる友達でしかありませんでした。

しかし啓示は、何の前触れもなく訪れたのです。

1人でお気に入りの温泉に行き、湯船にゆったりつかっている時でした。
頭の中に突然、誰かから話しかけられたのです。

驚くほどハッキリ聞こえました。

「彩子はいいコだぞ。結婚するならこのコだぞ」と。

私に霊感はありません。神のお告げならカッコがつくのですが、あいにく私は無宗教です。
だからこそ、そこからは時間をかけました。これは一体何なのだ?と。

運命が動き出したのは、それが自分の無意識からのメッセージだと確信してからでした。
人間、無意識こそが本物であり信じられるのです。

動き出してからは、彼女との親密さが増しました。こちらからアプローチしていく機会がとても増えたのです。

何せこちとら無意識からのお墨付きです。正直、プロポーズも断られる気はしませんでした。

今でも不思議なこの啓示は、結婚した半年後に妻に打ち明けてあります。
異性として好きになったのは、プロポーズを受け入れてくれた後からだったことも伝えました。

妻も心理畑の人間ですから、笑いながらも理解はしてくれました。
…が、感情的にはイマイチだったかもしれません。反応がとても薄かったですから。

しかし当時、まだ27歳だった私は少し不満でした。
好き嫌いといった低次元の決断より、遥かに高位でエネルギー値も強い運命的なプロポーズだったのに…と。
これはこれで、とてもロマンティックな決断だったのに…と。

ただ、やはり女性と男性は違うのですね。

この話は、女性から不評なのです。無意識からの啓示といっても、ピンときていないようなのです。

「そんな理屈より、愛しているーっ!と叫んで伝えたほうが良かったんじゃない?」

そんなアドバイスもたくさん頂きました。
まぁ、これが真実だから仕方ないのですが…。

もちろん今でも妻とはうまくやっています。
こうして今日、無事に銀婚式も迎えられましたし。

年々、お互いの必要性も増していて、誰よりも感謝しています。
少なくとも妻が私を捨てない限り、私は彼女一筋です。

ただ、やはり今も、『好き』という感情はしっくりこないのです。

それはもしかすると、私自身が「好き、嫌い」といった感情をあまり信頼していないせいかもしれませんし、長い年月をかけ、『愛している』のほうが似合うようになってしまったからかもしれません。

-f i n-

巻誠

男と女のロマンチックは違うんですよー。長老は恋愛心理学だけは苦手ですかー?

長谷川光

好きだけで結婚しないほうがいいのは賛成です

裕木清明

体験談ありがとうございます。リスク管理の参考にさせて頂きます



2022年6月2日

高見夫妻は本当に実在するのか?

登場人物

高見宗太郎
(60歳当時)

高見宗太郎

「BENTO & SWEETS Bサイン」には、毎日、多くの常連客が訪れる。

高見という同じ名字を持つ中年の男女も、よく訪れる常連客だった。
ただ、二人は…。

ー月曜日ー

斎藤千歳

あ、高見さん、おはようございます。今日は奥さん出張なんですね

ー水曜日ー

神足悠香

こんにちは、高見さん。ご主人は今日、外食なんですか?

ー金曜日ー

佐々木拓海

高見さん、おはようございます。あれ、今日も奥さん出張ですか。お忙しいんですねー

ー土曜日ー

斎藤千歳ソフィ

あら高見さん。ご主人は今日は? あ、ゴルフですか。ではゆっくりされてくださいね


ーBサイン 閉店後ー

神足悠香

店長、高見夫妻って本当に実在するんですか?

佐々木拓海

誰も二人が揃っているトコ見ていないですよね?

斎藤千歳

そう言われてみれば…、私も4年間、一度もないです

神足悠香

確かご主人がカウンセラーで、奥さんが心理学の教授でしたっけ?

斎藤千歳ソフィ

はい。奥様が出張で家を空ける時は、ご主人がお弁当を買いに来て、ご主人が家にいない時は、奥様は料理をしないという主義なので、自分の分だけお弁当を買いに来る、というお話を聞いています

佐々木拓海

ただ、その情報だけだと、他人の偶然の一致の可能性も残されますね

神足悠香

お家はどのへんなんですかねー?

佐々木拓海

駅に行くちょうど中間地点にBサインがあるって、前に高見さんが言ってたよ

神足悠香

それどっちの高見…でもいいか。そうなると、ここから5分程度。普通に二人で歩いているところを見かけても良さそうな距離ですね…

斎藤千歳ソフィ

まぁまぁw、詮索はそれくらいにして…。それに以前話したネットキャンバスというサークルの立ち上げに、高見さん夫妻も誘ってみようと考えていますから

佐々木拓海

へー、本当に色んな人を誘うんスね

斎藤千歳ソフィ

お二人が承諾して頂けたなら、晴れて同時に見ることができますよ

神足悠香

楽しみー! 私の中では都市伝説的な夫婦なので


ー2022年7月 同じくBサインの閉店後ー

斎藤千歳ソフィ

今日は二人に、嬉しいお知らせと残念なお知らせがあります

佐々木拓海

えっ?ドキドキしますね

神足悠香

店長、どちらを先に聞きたい?とかはメンドイんでやめてくださいね

斎藤千歳ソフィ

はい…。では気を取り直して。先ほど高見さんから電話がありました。ご主人のほうはネットキャンバスに喜んで入らせて頂きますとのことでした。奥様は、多忙のため難しいそうですが、私がお願いして、外部のアドバイザーという形で就任して頂けましたー

佐々木拓海

おー、大学の教授がアドバイザーについてくれるなら、どちらも嬉しいお知らせでいいんじゃないですか?

神足悠香

私はやっぱり残念よ。これでまた二人を同時に見る機会が失われたもの

斎藤千歳ソフィ

ミステリーは継続ですね

佐々木拓海

これで、神楽坂さん、星野さん、毛利さん、店長、僕、悠香ちゃん、隼さん、サスケくん…なので、高見さんが9人目のメンバーとなりますね

斎藤千歳ソフィ

では、とりあえず今は、現メンバー3人で乾杯しましょうか?

神足悠香

さんせーい!

佐々木拓海

さんせーい!

-f i n-

星野彩美

って、宗太郎が一回も顔出さないやないかーいっ!


2022年10月7日

AM7時のBサインにて

登場人物

高見宗太郎

高見宗太郎
斎藤千歳ソフィ

おはようございます。寒くなってきましたねー。奥様は今日も出張ですか?

斎藤千歳
高見宗太郎

はい。夜遅くに帰ってきます

斎藤千歳ソフィ

では今頼んだお弁当3個って、長老が朝昼晩と食べるんですか?

高見宗太郎

えぇ。昭和の古い男なんで、料理は苦手なんですよ

神足悠香

あーぁ、言っちゃった。その言い訳、女子には受けないセリフですよー

高見宗太郎

言い直します。私は妻ほど上手く料理を作れないので、妻の料理と同じくらいおいしいBサインさんのお弁当を3つください

神足悠香

さっすがー!これなら誰からも文句を言われないー

斎藤千歳

ウチとしても、高見さんはやっぱり分かってますねー、としか言えないですね

-f i n-

佐々木拓海

長老はやっぱ分かっているんスよねぇー


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